あたしには沢山尊敬する人がいます
長岡亮介さん、手塚治虫さん、美輪明宏さん、ウォルトディズニーなどな
ど
その中でも最も尊敬している人は、数年前に無くなった母がたの祖母です
祖母は人として物凄い大人だったと思います
普段から温厚で全く怒らずに、人の話をいつもニコニコ聞いていました
例えば誰かが誰かの愚痴をこぼしても、親身になって耳を傾け、次の日に
はまるで愚痴をこぼしたのを忘れてしまったかのように、何事もなくいて
くれます
誰を否定する訳でもなくただ「それは大変だったねえ」とニコニコ聞いて
くれます
言うなれば究極の八方美人だったのかもしれませんが、
誰も祖母を嫌うものなどおらず、それはそれは賢い聞き方でした
あたし自身孫だったので余計に甘かったのかもしれませんが、
子供の頃悪戯をしてよく叔母の化粧道具を壊して帰ったのですが、怒る叔
母に祖母は「悪戯されるところに置くのも悪いんだよ。これを足しにして
新しいのを買って今度はちゃんと隠すんだよ」とお金を叔母に渡したそう
です
また、祖母が凄いのは昔祖父が大変な悪亭主で
家族を親戚に預け祖父は数ヶ月間行方をくらましては
どこかで借金かかて帰ってくるならず者でした
祖父側の親戚に居候として預けられ、
親戚に沢山嫌味も言われたそうですが、祖母は「聞こえない不利」の達人
で、子供達は四苦八苦しているなか一人なーんも知らない不利をして平然
と慎ましく生活していたそうです
最後にはならず者祖父はすっかり祖母なしでは生きていけなくなるのです
うーん、賢い!
本当静の勝利というか、見習いたい!
そんなあたしも祖母が大好きで、両親が共働きだったので
夏休み中や風邪を引いた時は、何時も祖母の家にいました
祖母の家は足立の古い公団住宅で、
駅から歩いて大人の足で30分は掛かるのですが、
当時草加市に住んでいた幼いあたしと小学校低学年位の姉は電車に乗っ
て、うろ覚えの道を探り探り数時間かけて歩いて行くのでした
途中に古いお寺があって、すごい暗いしカラスがいっぱい居て恐かったこ
と
途中駅の31でアイスを買って行くのが楽しみだったこと
途中夕立がきて、走って道を探したこと
寝過ごして浅草までいってしまったこと
それでも祖母に会いたかったんです
夏休み中居たから特に夏はすごい思い出が多く
ベランダから足立の花火大会が見えたので、
親戚が集まってスイカやアイスを食べて花火を見たり
叔父の部屋で怖い漫画を見つけて姉と読んで
怖くてトイレに行けなくて、祖母を起こしてついてきて貰うと、
狭い家ですから祖父や叔父が起きてきてみんなでお茶を飲んだりしていつ
のまにか怖くなくなったこと
団地の草むしりをしてオレンジジュースをもらえた事
二層式洗濯機やステンの浴槽にFF式給湯機に蚊帳
お花だらけのベランダに水やりをしたり
祖母と見る時代劇や笑点が面白かった事
近くのパン屋さんに一人で初めて買物に行った時、
電柱に隠れて祖母がついてきた事
近所で沢山盆踊りがあったからよく祖父に連れて行ってもらって、毎回光
る腕輪を買ってもらった事
戦時中の話を寝る前にしてくれたこと
何故か番長皿屋敷の話もよくしてくれた事
かなは無口で人見知りだったから、何にも言わないでただぼーっと祖母の
側に居るだけだったから、
交わした言葉は過ごした時間に比べて、少なかったかもしれない
でも祖母が大好きでした
あの頃の夏にとても帰りたくなるんです
おばあちゃん、かなはちゃんと投げ出さずに頑張ってるんだよ
貧乏だし、身体相変わらず弱いけど
おばあちゃんが言っていた
「人の道を外さずに、どんなに辛くて貧しくても人としての尊厳を捨て
ちゃダメだよ。」って
ちゃんと出来てるかなあ?
熱のせいかもしれないけど、
今とても寂しいんだよ
風邪を引いても一人で寂しいよ
頑張ったねって言って欲しいよ
夜とても怖いんだよ
みんな起きて「一人でトイレに行けなくてかなは弱虫だな」ってからかっ
てよ
祖母にあいたい